合気道の面白さの一つとして、人と触れることの大切さ、その面白さというものを私は大事にしています。様々な形で人と人はコミュニケーショーンをとっているわけですが、実際に物理的に他人と触れ合っている時間というのは、多くの人にとってそんなに多くは、長くはありません。
向かい合って話をしているだけでは、どうしても相手の本意を、必要以上に(往々にして悪い方に)勘ぐってしまったりします。そんな時に相手と握手したり実際に触れ合ってみるとそれがただの取り越し苦労であったと実感する瞬間があります。
現在のCOVID-19の感染予防のためのソーシャルディスタンスの徹底は、そうした物理的な接触をかなり制限をしてしまっています。現状、それは必要なことであるともちろん私も思っております。
ただ普段、そこまで意識していなかった、ちょっとした友人との物理的接触が突然なくなっただけで、思いのほか人間の心、そして身体は不安定になったりします。
今だからこそ、適切な準備をして人と触れることを大事にしていくべきだと思っています。
武道的にいうと、間合いが大切、ということです。自分の状態が整って、相手に触れる(武術的には相手を切るということになりますが)までは適切な間合い・距離(相手に切られない間合い、距離、状態)を保つことが大事です。今だからこそ、人とどう向き合うか、人とどう触れ合うかを考える時なのではないかと思います。触れ合うことがとても大事だからこそ、その大事な時間を大切にするためにも、それまでにどんな準備をしているかということだと思います。
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