今回の研鑽会では参加人数が少なかったので、場所が広くないと中々できない太刀取りや杖投げを中心に行いました。 多田先生の杖投げの受けをとらせていただくとまず感じるのは、杖がとても回転しているということです。杖先が大きく動いているということではなく、杖自体がとても回転しているということです。もちろん先生が杖を回している(返している)ということです。
多田先生の杖投げ(2012年 全日本合気道演武大会での演武)
私はあまり飛び受身をしないので、多田先生が杖を回した分だけ、私の身体が回転していると思って見てください。ちなみに多田先生の杖がどの程度回っているか、ある程度感覚的に捉えられていないと、そもそも動いている杖をとる事は難しいです。全体の動きは何となく見えているけれど、杖自体の回転を捉えていないと、掴みきれなかったり掴んだ瞬間硬くなったりしてしまいます。 そういったことも踏まえて、杖を通して相手を投げる稽古というより、取りはまずしっかり杖を回す、受けはその回転をしっかり受け止める、ということを意識して指導をしています。特に受けの時に、手の内は柔らかく、滑らせないように回転についていける取り方ができたら、取りの時の杖の持ち方はもちろん、普段の徒手の稽古の時の手の使い方も変わってきます。
その基本がこちらの四つです。
1, 逆半身から相手の前に回す
2, 相半身から相手の前に回す
3, 逆半身から相手の後ろに回す
4, 相半身から相手の後ろに回す
多田先生が稽古で指導される時と同じ順番で行っています。こうした稽古も体系的に指導されていることも多田先生の稽古の特徴です。
開祖の杖と受けをとる多田先生(1957年)
次回の研鑽会は3月25日(土) 26日(日) に行います。他道場からの参加も歓迎しておりますので、ご興味のある方はぜひご連絡下さい。 Email: iriedojo@gmail.com
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