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執筆者の写真aikidoiriedojo

高島市立湖西中学校で合気道の指導を行いました

先月末から今月初めにかけて、滋賀県高島市立湖西中学校の正課の授業として合気道の授業の指導を、滋賀県合気道連盟の指導者として担当させていただきました。

1年生と2年生それぞれ3回の授業が行われ、1年生は合気道平成会の清水先生が指導され、2年生は私が指導を担当させていただきました。女性の指導補助として合気道入江道場副道場長である美香子先生に入ってもらい、2回目は合気道夕照会の山本先生にも指導補助に入っていただきました。


3回という短い授業の中で大事にしたのは、なるべく普段の合気道の稽古に近い形にして、合気道の動きをそのまま挑戦してみてもらい、合気道をそのまま楽しんでもらうということ。合気道は試合のない武道です。取りの人が受けの人を倒す、という意識ではなく、取りの人が創り出す流れを受けはしっかりととらえ受け止め受身をとり、お互いの呼吸を錬り合うものです。稽古を通じて、合気道の技は相手と争うためのものではなく、共生を目指すためのものであることを体感してもらいたいと思っていました。


具体的な内容としては合気道の基本の動きを体験してもらうため、合気道の基本の動き「入身」と「転換」を指導しました。


○稽古内容


1回目の稽古では、最初に簡単な説明演武をした後、「入身」をテーマに正面打ち入身投げ(転換せずそのまま投げる入身投げ)をやりました。

1つ目のクラスでは、まずは正面で手刀を合わせて入身の体捌きだけの稽古をしたのですが、それがなかなか伝わりにくかったようで、足の動きが安定せず、時間もあまりなかったので、そのまま投げる所までやりつつ、受身は相手に近い方の足を下げて膝をついて受身をするという説明だけしてやってみてもらったところ、なかなかうまくいかない。それなりに丁寧に説明をしたつもりでしたが、いきなり動きを分割して入身だけやったせいか流れが分かりにくかったのと、受身の動きを個別にやらなかったため、うまくいかなかったようです。

2つ目のクラスではそこらへんを修正して、まずは正面打ち入身投げという目指す技をしっかり手本として見せて、その技をやるために受身と入身の体捌きが必要という説明を入れ、まず後ろ受身の動きの確認をして、入身の体捌きを稽古して、最後に投げる所までやってみるという感じで3つのステップでやったところ、みんな上手にできていました。3つ目のクラスではさらに説明もシンプルになりつつ、みんな素直にどんどん吸収していく感じでした。


2回目の稽古では、「転換」をテーマに逆半身片手取り四方投げ裏をやりました。

初日の修正を活かして、まずは技に入る前に受身の動きを確認し、次に四方投げ裏という目指す技の手本を見せてから、その技をやるために、逆半身片手取り転換の体捌きをやり、最後に投げる所までやるという2つのステップでどんどんやってみました。

特にこの日は合気道夕照会の山本先生も指導補助に入ってくれていたので、手本では迫力のある技を生徒たちに見せることができ、特に男子は1回目よりも俄然集中して取り組んでくれた感じでした。また山本先生と美香子先生に取りの指導は任せ、私は皆の手をとって受けをとっていったのですが、みんな言われた通りやると上手に投げることができてとても嬉しそうでした。時間が短く全員に回ることができず、全体の3分の2くらいの子たちの手しかとれなかったことが心残りです。


3回目の稽古では、1回目の「入身」と2回目の「転換」を合わせて相半身片手取り小手返しをやりました。

2回目同様、まずは受身の動きを確認、次に相半身片手取り小手返しの手本を見せて、1つ目のクラスでは、入身と手の取り方の確認・転換・技を最後までやる、という3つの区切りでやったのですが、入身と転換を分けるせいで最後の技をかける時の足さばきがうまくいかず、2つ目のクラスでは、相手の手を取りながら入身と転換・足を引きながら技をかける、という2つのステップに修正したら、みんなよりスムーズに技ができていました。この日は生徒たちの集中力もぐっと増していて、みんなの手を取って技をかけてまわり、全員の手を取ることができ良かったです。


総じて言えることは、私の説明がまとまっていき、段取りの良くなる3つ目のクラスが一番うまくできていたということです。普段も心がけていることなのですが、特に小中学生に指導する時は、「みんなは上手にできる」ということで、うまくいかないとしたら私の説明の仕方や、指導の段取り、技の見せ方が悪いのだと思っているのですが、それがはっきりした感じです。


湖西中学校の生徒たちはみな素直で、また担当の先生も私たちのような外部の講師にもとても好意的でしたし、生徒からも慕われ、生徒が授業に集中して取り組みやすいように、とてもうまく段取りをつけてくれていました。私としてはこのような学校現場で指導させていただいたことはとても貴重な経験となり、また学校の先生の段取りのうまさ、生徒の集中を促す言葉等を見習っていきたいと思いました。

授業の振り返りとしての生徒たちの感想も、楽しかった、もっとやりたかったという声が多かったようですし、先生からも、普段体育の授業があんまり好きじゃなかったり、運動を苦手としている生徒たちも楽しそうに稽古していたとお言葉を頂き、とても嬉しかったです。


今後もこのような機会がありましたら、精一杯取り組んでいきたいと思います。

合気道入江道場では、学校現場での指導はもちろん、企業やカルチャーセンター等での合気道の体験会・呼吸法のワークショップなど、ご依頼いただければ指導に参ります。詳細につきましてはお問い合わせください。 <問い合わせ先>

Tel: 090-4839-5480


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