今回の研鑽会のテーマは掛かり稽古でした。 多田師範の稽古では掛かり稽古で行う事が多いです。合気道入江道場ではまずしっかり合気道の動きを覚えてもらうため1対1での稽古を中心に行っています。
掛かり稽古で大事なのは、リズム感です。テンポよく、速すぎてバタバタせず、のんびりしすぎて間が抜けないように、受けがかかっていきたいです。一つ一つの動きを丁寧に行う事はもちろん、間合いも大事です。慣れてくると受けが横着になって、近いすぎる場所で棒立ちになってしまうので、取りが動きを作りやすい間合い(距離とタイミング)をとりたいです。
丁寧に掛かり稽古を行っていくと動きが360度いろんな方向に展開していきます。当然視野も広くなってきます。ごつごつした岩が上流から下流へと流れていく間に、自然と角が取れ丸くなっていく、そんなイメージ。違うのは角を磨いて行くのはあくまで自分です。動きの中で相手とぶつかったり、動きがよどんだ部分を自分で丸く変化させていかなければなりません。それと相手とぶつからないことを気にしすぎて動きが縮こまらないように。動きに丸みを持たせるためには、むしろ大きく勇壮な動きをイメージして、それを自分の身体に落とし込んでいきたいです。
杖の稽古は、相手と向かい合って相合わせから、合わせるタイミングを変えて、最後は杖が当たる間合いで。 目の前に相手がいるだけで緊張して意識して、いつもの動きができなくなります。まずはそこから。相手をしっかり観察すること。相手を意識しすぎて自分が動けなくなってはいけません。そのためには相手を良く観察すること。また、あくまで稽古です。相手は敵ではありません。しっかりと相手を受け入れること。それがなかなか難しいと肌で実感しただけでも一歩前進したのではないでしょうか。
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